ジョゼ(#111)

ジョゼと虎と魚たち

ジョゼと虎と魚たち』。
よすぎ。切なすぎ。実はあんまり期待してなかったんだけど、ごめんなさい。負けました。って感じです!
普通の大学生が乳母車を押す老婆と出会う。その乳母車には20歳ぐらいの足の不自由な少女ジョゼ。老婆は世間体を気にしてジョゼが近所の人の目に触れないようにと生活している。人物みんなが抱えている切実な悩み。日常から一歩踏み出すことの難しさ。なんて切ないんだー!!
中盤から終盤にかけては気持ちのいいほどの流れ。2人がデートするシーンは本当に爽やかできれい。ジョゼのゴウジョッパリなところもかわいいし、恒夫の優しいところ(他の子にもやさしい)やエッチなところも微笑ましい。所々でビックリするような台詞があってドキッとする。日常で聞けばヒクような台詞でも、実際の障害者の生活にはあるのだろうかと思わすリアリティ。
リアルな恋愛の心の動きに泣きそうになるほど切なくさせられる。
悪い人がいない。どんな結果であろうと、その結果を受け入れるしかない。その決断には悪意は混在していないのだから。
こんなに心を動かされたら、ジッとしてられない。すっごくオススメ。