マッチポイント

恵比寿ガーデンシネマで公開中の『マッチ・ポイント』を鑑賞。
東京にきたら一番したかったこと。ウディ・アレンの最新作(日本公開)を劇場で観ること。今まで名古屋で見ていたのとはまったく違う客層。名古屋は本物のウディマニアが集まった印象だったのに対して、恵比寿は割りと他の映画と区別なく来ている雰囲気。帰るときに他のお客さんが面白かったでしょ?と話していたのが印象的。これが「ウディ・アレンって面白かったでしょ?」なのか「この映画が面白かったでしょ?」なのかは不明。
作品はウディ作品としては異例。舞台はニューヨークからロンドン。テーマ曲はジャズからオペラに。ただ、オペラの使い方がすばらしかった。ジャズを自由に操るウディがオペラまで守備範囲だったことに驚愕。曲目は「オセロ」や「マクベス」なんかの有名なのも多くてマニアックになってないのが成功している。
ロンドンに舞台を移した効果は微妙。上流社会との関係をテーマにするならNYでもいいわけだし。わざとらしく登場するノーマン・フォスターのガーキン(スイス・リ本社ビル)がなんか野暮ったいな。実際のガーキンはオフィス部分に企業が入ってこないというから分からないものだ。
ストーリはしっかりウディテイスト。運というものが人生のどれだけを占めるのか。認めたくないけれど、実際運こそがすべてだったりする。でも自分でできるのは努力だけ。何もできない、だから楽しめることもあるそう感じられる映画。
それにしても椅子がまったくだめ。一昔前の映画館のようだった。今まで住んでいたところが良すぎたのか?