スタア誕生(#490)

wowowで『スタア誕生』を鑑賞。
ジョージ・キューカー監督による『栄光のハリウッド』の再映画化版。
歌手で成功することを夢見ながらも、バンドの一員として各地をまわっていたエスター。ハリウッドのスター・ノーマンは歌っている彼女を見て、その才能に目をつけた。ノーマンの強い推薦で入った映画の世界でも才能が認められ、新生スターともてはやされた。エスターは自分を成功に導いてくれたノーマンに感謝し、愛情を抱くようになり2人は結婚。エスターはついにアカデミー賞の舞台に上ることになるが、反対にノーマンは酒に溺れ仕事もない落ちぶれた状態だった。
この作品自体は何度か映画化されている。
どこまでも深い夫婦愛を描いた名作。妻を思い死を選んだ夫と、夫を思いステージに再びたった妻。ショービジネスの裏側を描いた作品の中では珍しいくらい信頼しあっている夫婦。今のハリウッド女優だったら即離婚だろうな。
エスターは、酔って捕まったノーマンを裁判所に引き取りに行き、人気絶頂だった仕事を捨てて彼を支えるためにしばらく静養したいと言い出す。その話を聞いてしまったノーマンは自分の愚行を悔い、妻の幸せを願って死を選ぶ。彼の死を知ったエスターはショックで引退を考えるが、かつての友人から「ノーマンの唯一の誇りは君だった。君が辞めたら彼の守りたかった宝がなくなってしまう」と説得され、ノーマンのために再びステージに立つことを決意する。
約3時間と長い上映時間も退屈に感じさせないストーリと音楽。特に、主演のジュディ・ガーランドの歌とダンスは素晴らしい。
プロポーズのシーンと、ノーマンが料理を作ってエスターの帰りを出迎えるシーンが一番好き。
ただ、多用されるストップモーションについては失敗している。ストップモーションの概念自体が当時とは違っているのかもしれないけれど、何を狙って使っているのか、何故そこで使ったのかがよく分からない。

スタア誕生 [DVD]

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