マイ・ルーム

NHK-BSで『マイ・ルーム』を鑑賞。
夫の死後2人の息子を女手1つで育ててきたリーだったが、長男ハンクとは分かり合えずにいた。そして、リーが美容師の見習いとして働いている職場に警察から電話が来る。ハンクが自宅に火をつけ捕まったという知らせだった。ハンクは施設に送られ、リーと次男のチャーリーは修道院に間借りすることに。そんなある日、リーのところに20年も会っていない姉ベッシーから連絡が来た。ベッシーが白血病でドナーを探しているということだった。ベッシーは寝たきりの父親の面倒を見続け、自分勝手なリーとはそりが合わない間柄だった。ベッシーのため、息子2人を連れて久々にフロリダの自宅に戻ったリー。自分の記憶とはほど遠い父親の様子や、自分が白血病に侵されているのにもかかわらず献身的に父親の介護をしているベッシーの姿を見て、リーは自分の生き方を見直し始める。そして、反発ばかりのハンクもベッシーに心を開き始め、彼もまた自分が何故あんなことをしてしまったのか考え始める。そしてひと時の“家族”の時間を味わったベッシーのところに医者から骨髄移植の適合結果が知らされる・・。
これも久々に見た。
1人で息子たちを育てながら、やっと目前にまで迫った夢の実現。そこで突然突きつけられた姉の病気と父の介護。自分の人生を捨ててまで離れ離れだった父親の世話をするべきだとは思わないリー。自分の夢や結婚も捨ててまで、痴呆症で寝たきりになった父親の看病をし続けたベッシー。生きてきた人生も、持っている価値観も違う大人の女性の見ごたえのあるドラマ。
どうしてもラストが家族愛に行ってしまうのがアメリカらしいけれど、きれいな終わり方には好感が持てる。
メリル・ストリープダイアン・キートンの演技が全て。とくにダイアン・キートンがにこーっと笑うところなんてとてもチャーミング。

マイ・ルーム [DVD]

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