イヴの総て
wowowで『イヴの総て』を鑑賞。
無名のただの演劇好きという女性イヴ・ハリントンが演劇界で最も名誉といわれる賞を受賞するほどの大物女優に駆け上るまでを描いた作品。
人間の醜くて欲深い本性と、それをみんな隠して生きてるということを突きつけらる。イヴを演じたアン・バクスターや監督のジョセフ・L・マンキウィッツには脱帽。冒頭、出席者たちがみな祝福の表情でないイヴの受賞式シーンから始まる。それ以前の出来事がその後に本編として入り、ラストは冒頭と同じ授賞式のシーンへ戻っていくという構成。始まりと終わりは同じ場面でありながらも、観客は全く違う思いでその場面を見ているという映画の面白さを見せつける演出には拍手を送るのみ。
イヴのあらゆる人間を取り込み利用する悪女っぷりだけでなく、ベティ・デイビス演じるマーゴの年をとって自信をもてなくなった大女優の不安や嫉妬、焦燥も実によく表現されていてどちらが主役とも言いがたい。
この作品をイヴ・ハリントンという成り上がった悪女の物語ではなく、ショービズ界の裏側を暴露した映画と評価されていたのには驚き。無名時代のマリリン・モンローが出てたらしいのでもう一度チェックしてみよう。
- 出版社/メーカー: 20世紀 フォックス ホーム エンターテイメント
- 発売日: 2005/04/08
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