下妻物語(#247)
wowowで『下妻物語』を鑑賞。
正直言って駄作。監督がCMディレクターの中島哲也なんだけど、CM出身の監督のあのイヤな感じがばっちし出てる。
ストーリや設定は、日本の文化をいかにも外国人ウケする形で表現したもので、漫画的展開を気にしないのならば魅力的だと思う。キャストもハマリ役。深田恭子&土屋アンナがそれぞれ新しい面を見せてくれているし、その部分で興ざめするようなこともなく成功している。
しかし前述の通り、どうしてこうもCM出身は画をスタイリッシュにしたがるんだろうか。15秒の枠でキレイに魅力的に見られる演出を、1、2時間の作品に無理やり当てるから不快感ばかりがつのる。彩度の高い画や、奇抜なカット割、過剰な演出、ライティングどれもこれもがあざとい。見ていてキャシャーンの不快感がよみがえってくるよう。もちろんキャシャーンのそれほどじゃなかったけど。
暴走族自体が持つ時代錯誤的なところやチャチなところが楽しめる。一昔前の暴走族を真正面から捕らえるのではなく、日本の固有文化で特に、そのファッションや封建制度を記号化することでキャラが立つ。ダークだったりディープだったりするそれぞれの文化をこれだけポップに表現すると別物に見えてくる。
まあ、一部の外国人にはウケが良さそうな作品ではある。キャラが派手なんだからもっと落ち着いた演出で見てみたい。
- 出版社/メーカー: 東宝
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