『ブラフマンの埋葬』
- 作者: 小川洋子
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2004/04/13
- メディア: 単行本
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登場人物には生々しさがなく名前も分からない、舞台もどこか日本ではなさそう、ブラフマンの正体も不明。全体的にホワっとした明確なものがない。まるで誰かの頭の中で起こっている物語のよう(まあ、著者の頭の中であることは確かなんだけど)。もしかしたらブラフマンも実在しない想像上の生き物を想定しているのかも。
これといった起伏があるわけでもビックリするような仕掛けがなくても、読後感が優しい作品。表紙の山本容子の装丁がこの作品にぴったりだ。