this is a great one!

同じく社会派な感じの作品ということでいえば『シティ・オブ・ゴッド』。ブラジル映画です。社会派というわけではないんだけど、まあストリートチルドレンを扱った、めっちゃスタイリッシュでかっこいい作品。この作品はいろんなところで評価は高いのだが、今回のアカデミー賞の海外作品部門にはノミネートすらされなかった。アカデミー賞に権威をこれほどに感じているのはアメリカ人と日本人くらいだろうが。CGバリバリのハリウッドとはちがい、CG使ってるの?ってな感じで、それでいて人物の描写が丁寧なのと、圧倒的なかっこよさ。内容はブラジルのストリートチルドレンといわれる子供たちが構成する裏社会で、麻薬やら女やらそして拳銃で撃ち合う。それも、日本映画ではこういった描き方しないよなと感じさせるリアリティ。そんな社会の中にいても、その社会から出て自分の目指すものが見えていたり、こんなことしてたらだめだと気づいてくるものも出てくる。決して絶望のストーリーではない。
若干、ゴッドファーザーというかヤクザものといった臭いもするが、そこは南米。からっとした世界。
ただこのスタイリッシュな世界がブラジルに現実にあるということを考えると手放しに作品のすばらしさに浸っていられない感じはさせられる。が、実際できることなどなくブラジルではあぁやって育つ子供は減らないし、いなくならない。ぼろぼろの身なりでサッカーするシーンなどを見ると、ブラジルだなぁ。って思うだけ。

シティ・オブ・ゴッド DTSスペシャルエディション (初回限定2枚組) [DVD]

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