24時間テレビ

24時間テレビって何だろね。チャリティーを前面に押し出したプログラム構成で募金を集めるってコンセプトはいいんだけれど。何か勘違いしてると思う。確かに、この番組のおかげで集まるお金があって、それによって助かると感じる人もいることは分かる。しかし、視聴者に対して募金を求めてるのに、結局テレビ局やらスポンサーやらタレントはお金稼いで帰ってくんだよね。
今回のこのエセチャリティー番組の募金総額がたった3億円でしょ。放送中のCM放映権料トータルでいくらかかったんだろうか(稼いだんだろうか)。タレントの出演料は全部でいくらだったんだろうか。それを考えると結論は一つなんだろうな。まさに偽善のかたまり。
タレントは依頼のあった仕事のひとつとして淡々と進め、スポンサーはその名物番組としての価値(ある程度計算できる数字)やチャリティー的要素による企業イメージのアップを狙ってCM枠を買い、テレビ局は企業の狙いを理解したうえで企画を作ってそのCM放映権料を稼ぐ。
最近某局の「バンキシャ」など各ニュース(バラエティ)番組が良く話題にしている偽の募金集団。これとよく似た構造に見えてくる。
そもそも「生きる」なんて大それたタイトルを付けた本心がそこにあるのならば、番組の趣旨を理解したタレントが出演料を受け取らず出るべきで(この場合イメージアップを目的としていてもいいと思う)、過剰なセットや演出も必要なく、チャリティーに理解を示し参加しようとする企業や人たちで十分に番組作りをできるはず。20数時間分の通常番組の構成で本来組まれている番組予算はあるんだから。
今回のように障害者を前面に出したり、困っている人を題材に取り上げているのを見ると本当に見世物のように扱っているとさえ感じる。
チャリティーに見せかけて視聴者をだまして自分は儲ける。この構造はひどいと思う。チャリティーというのならば、最低でも主催者である日本テレビが儲けるというのは間違っているんじゃないだろうか。
海外募金額と比較するとその税体系の問題が大きいことは事実。しかし、それ以上にチャリティーに対する意識・認識の低さがこんな番組を許しているんだと思う。本当の意味でのチャリティーを理解した番組が出てきて欲しい。