日曜日の沈黙

読了。本作はメフィスト賞受賞作品。それなりの期待をして読み始めました。
まず、メフィスト賞自体が不思議な賞ですよね。応募期限もないし、年何作が選ばれると決まっているわけではない。要は新人がデビューする手順と本当に同じ。賞金もないらしいし。だから、新人の中でもイチオシにメフィスト賞をあげてハクをつけてデビューさせるってだけなのかもしれないけど。ブースタ。
第1回が森博嗣なので、メフィスト賞受賞作がその系統かと思うとイタイ目合うかもしれませんよ。ミステリーじゃなくても受賞してるし。舞城王太郎もこれを獲っているし。普通、森博嗣舞城王太郎が同じ文学賞を獲るなんて考えられない。
で、本作について。あらすじは人気作家・来木来人が自殺した。その来木が企画した『ミステリィの館』で起こるイベントへの招待状がミステリィ好きの人々の手元に。そのイベントでは、来木が遺した「お金では買えない究極のトリック」の謎を解いてくださいと。
まあ、あんまり書けない内容なんで。感想は素人っぽい作品。この人も森さんと同じく他に職業を持つ作家。本には某化学メーカー勤務と書かれている。しかし、本から受ける印象は全く違って、同人誌的なノリ。「最近は理系ミステリィが・・」とか「西之園萌絵か・・・」とか「K談社」とか素人の同人誌ノリ的で、森さんの作品は好きなのかなぁ程度の印象。キャラは立ってて読みやすさは○。ただステロタイプなだけともいえるけど。
表紙のめくったところにある著者の言葉にある『驚愕と笑い・・・』どちらもありませんでした。面白くないわけではありませんが。クオリティが低いだけだと思います。
トリックはもっとスマートにならないもんかな。究極のトリックとずっと煽ってあの程度では肩透かし。ある意味究極と言えるかもしれないけど、全く面白くない。ダミーもげんなりするようなトリックだし。

日曜日の沈黙 (講談社ノベルス)

日曜日の沈黙 (講談社ノベルス)